2010/02/17

■ニュース 武田薬品工業

日本の医薬品業界に2度目の再編の大波がやってくるかもしれない。12日の東京市場では、OTC医薬品(一般用医薬品)のエスエス製薬(監理、確認中)がストップ高。10日に、独製薬大手のベーリンガーインゲルハイムがエスエスへのTOB(株式公開買い付け)を発表した。エスエスは賛同する意見を表明、完全子会社化されることとなった。  医薬品業界は05年の再編で、アステラス製薬(山之内製薬と藤沢薬品工業が合併)、第一三共(三共と第一製薬が合併)が誕生し、武田薬品工業、エーザイ との大手4社体制が出来上がった。最大手の武田薬の売上高が09年3月期実績で1兆5383億円に対し、世界最大手の米ファイザーの09年12月期の売上高が約500億ドル(約4兆5000億円)と約3倍の開きがある。国内大手各社も、国内市場の伸び悩みから海外でのM&A(合併や買収)を進めているが、規模の違いが明らかとなっている。今回はOTC医薬品会社の買収だが、世界的な大手製薬会社による買収が、また一つ現実となる。

 今回の買収をきっかけとして、中外製薬に注目が集まるとの見方がある。スイス大手のロシュが中外薬の株式を段階的に取得し、発行済み株式数の59.9%を所有している。日本ロシュとの統合10年後となる12年9月30日以降は保有割合の制限がなくなる。「ロシュは当社の上場を維持することを協力することで合意している」(広報部)としているが、ロシュのグループ戦略に対し思惑が浮上することもありそうだ。

 今回は、OTC医薬品会社買収といった特殊なケースだが、「大型商品が特許切れとなる2010年問題や医療費削減に向けた薬価の引き下げが進むようだと、再編が進む可能性がある」(医薬品アナリスト)とみられる。また、親子上場に絡み、住友化学傘下の大日本住友製薬、三菱ケミカルホールディングス傘下の田辺三菱製薬の動向に注目する向きもあるようだ。

モーニングスター社 (2010-02-12 15:34)

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